たび猫の南欧・モロッコ旅行記

南欧・モロッコ旅行記17・18日目

南欧・モロッコ旅行記17・18日目:旅の終わり

 今日はいよいよ日本に帰る日だ。18日間の予定の旅行で十分時間があると思っていたけど、3カ国をまわるとなると、けっこう駆け足になってしまい、あっという間に過ぎてしまったという感じである。

 ポルトガルのリスボンから入り、南に下り、そこからスペインに入り、さらに海を渡ってモロッコまで行った。モロッコの砂漠の町を見た後、再度海を渡りスペインに入って、アンダルシアを駆け抜けて、最終目的地のマドリッドまで来た。

 18日間の間に、すごい距離を移動してきたことになる。結局どの町もゆっくり過ごすことはできなかったので、どこも中途半端になってしまったのかもしれない。でも私が見てきた町は、どの町もそれぞれの良さがあり、また戻って来たいところばかりだ。次に来る時は、今回のように駆け足でまわるのではなく、ゆっくりじっくり滞在したいとすでに心の中で計画をたてるほどである。

 帰りの飛行機は朝早い飛行機だったので、6時30分くらいに眠い目をこすり起きて用意を始めた。マドリッドの夏の夜は遅くまで明るいためか、その代わりに朝が遅い。6時30分に起きた時は、まだ外は暗く、朝とは思えないほどであった。

 用意はすぐに終わり(私はいつでも身支度がめちゃくちゃ早い)、7時前にはホテルを出ることができた。朝早く出ることはわかっていたので、昨日のうちにホテルの清算は終わっており、案の定宿の人は誰も起きてこなかったので、挨拶できずに出発となってしまった。残念だが仕方ない。なかなか居心地のよかった宿だったので、次にマドリッドに来る時は、またここに泊まってもいいなという宿であった。

 プエルタ・デル・ソルに行き、そこでタクシーをつかまえ、空港に向かった。今回マドリッドに滞在している間は、私にしては本当に珍しく、よくタクシーを使った。私はタクシーというとぼられるのではないかという不安があるため、ほとんど使わない主義なのだ。

 でも、今回のマドリッドでは、必要にせまられ使うことが多く、それに使ってみたらぼられることもなかったし、料金も安かったので、使って良かったと思う。空港へ向かうタクシーでもなんのトラブルもなく、無事に到着した。

 帰りももちろん行きと同じくアエロフロートの飛行機だったので、モスクワまで行き、そこで飛行機を乗り換え(帰りは1泊することなく)、成田へと向かった。相変わらずモスクワの空港はいい加減で、空港の案内の表示と実際の飛び立つターミナルが違っていたりして、なかなか信用できなかった^^;

 いつものことだが、帰りの飛行機は旅行の疲れと、楽しかった旅行もこれで終わりだという寂しさで、口数が少なくぐったりしてしまう。特にMちゃんは、初めての個人旅行&貧乏旅行で、かなり疲れた様子だ。二人とも飛行機の中ではほとんど話すことはなかった。

 私が思うに、Mちゃんはきっともう二度とこのような旅をしないだろうと思う。Mちゃんにしてみれば、お金を払って外国に行って、苦労をしてきたという印象が強いのではないかと思うのだ。

 全ての手続きを自分たちでやらなければならないこと、どんなに疲れていても移動も食事も自分たちで見つけたり手配しなければならないこと、Mちゃんは英語がまったく話せなかったので、現地の人とのコミュニケーションもまったく楽しめなかったことなどで、本当に途中でイライラしていたのが私にもよーく分かったからであった。

 やっぱり旅行というのは、その人それぞれの価値観とか生き方みたいなものがあらわれるのだと思う。どちらの旅行の仕方のほうがいい、とかいう問題ではなくて、やっぱり自分に合った旅行をしないと、お互い苦しくなってしまうのではないかと今回の旅行を通して強く思った。

 というわけで、Mちゃんは今回の旅を通して何を得たのかわからないが、私は今回の旅でもまたたくさんのものを得ることができたと思う。初めて一つの旅行で数カ国をまわるという経験もしたし、船で国境を越えるという経験もした。アフリカ大陸にも初めて足を踏み入れたし、そういえばロシアで白夜も経験した。

 3カ国まわったため、移動の苦労も相当あったが、その分また自分が強くなったような気もする。それに何より、やはり今回の旅でもたくさんの人たちに出会った。どの人も、私が大人しく日本にいたら出会えなかった人たちばかりだ。日本にいたら絶対に会えない人たちに出会える旅行というのは、やっぱり素晴らしいと思った。

 私のように好奇心旺盛で世界のあちこちを旅して、色々な人に出会ってみたいという思いが強い人間にとって、今の日本の情勢というのは、本当にありがたいものだとつくづく思う。

 旅行に行くチャンスや自由を当たり前のように与えてくれる、今の日本に生まれたことを心の底から感謝したいと思った。

 飛行機の中では、疲れのためぐったり眠ったり、起きている間は、隣に座った一人旅の日本人の男の子と旅の話をあれこれしたりしているうちに、無事成田に着いた。成田でMちゃんと別れ、それぞれの家に帰っていった。帰りの電車の中ではもう、私は次の旅行のことをあれこれ考えていた。さて、来年はどこの国に行こう?

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南欧・モロッコ旅行記・はじめに
登場人物紹介  今回の旅行のルート

南欧・モロッコ旅行記1日目
アエロフロートでモスクワへ  アエロフロートの達人あらわれる 

南欧・モロッコ旅行記2日目
モスクワからリスボンへ  リスボンでまずは宿探し  リスボンの町を散策  サン・ジョルジェ城 

南欧・モロッコ旅行記3日目
リスボン→シントラ→ロカ岬  ユーラシア大陸の西の果て、ロカ岬へ!  世界遺産の町、シントラ  ペーナ宮殿  リスボンへ帰る 

南欧・モロッコ旅行記4日目
ベレン地区  発見のモニュメントとベレンの塔  ジェロニモス修道院  クリスト・レイ  ポルトガルの民衆歌謡、ファド  初めてのファド♪  リスボン最後の夜のおまけ 

南欧・モロッコ旅行記5日目
リスボンからラーゴスへ  深夜特急と私  リゾートの町、ラーゴス 

南欧・モロッコ旅行記6日目
朝のラーゴスの町  サグレスへ  サン・ヴィセンテ岬  ラーゴスの夜 

南欧・モロッコ旅行記7日目
ラーゴス→ファーロ→タヴィラ  タヴィラの町  ポルトガル最後の晩餐 

南欧・モロッコ旅行記8日目
タヴィラ→ヴィラ・レアル・ド・サント・アントニオ→スペインへ  アヤモンテ→ウエルバ→セビーリャ  セビーリャの町  鍵のかからない共同シャワー 

南欧・モロッコ旅行記9日目
セビーリャ→アルヘシラス  アルヘシラス→タンジェ  いよいよタンジェの町へ上陸!  タンジェの旧市街メディナ 

南欧・モロッコ旅行記10日目
タンジェからモロッコの古都フェズへ!  やっとフェズへ到着!  迷路の町フェズ  旧市街を歩いてみる  モロッコ人、アディルたちと楽しい夕食♪ 

南欧・モロッコ旅行記11日目
今回の旅行最大の危機?!おとずれる  地獄の長距離バス  忘れられないミントティーの味  モロッコとアルケミスト 

南欧・モロッコ旅行記12日目
スペインのアンダルシア地方へ!  ロンダの町 

南欧・モロッコ旅行記13日目
ヌエボ橋  グラナダへ向けて出発  グラナダの町 

南欧・モロッコ旅行記14日目
アルハンブラ宮殿  王宮に入れない?!  いよいよマドリッドへ! 

南欧・モロッコ旅行記15日目
古都トレドへ行く  エル・グレコの家  トレドの町でお土産探し  本場のフラメンコショー初体験♪ 

南欧・モロッコ旅行記16日目
プラド美術館  魅惑的なスペイン料理♪  ソフィア王妃芸術センター  マドリードで初めてスリに遭遇!  最後の夜はリオハワインで乾杯! 

南欧・モロッコ旅行記17・18日目
旅の終わり 

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