荷物を部屋に置いて、すぐに町の探検へ出発!とりあえずリスボン市を流れるテージョ川に向かうことにした。
リスボン市は、テージョ川の河口に面する町で、もう少し下ればすぐに大西洋に出る。“大航海時代”などで世界史に名を馳せたリスボンなので、大西洋に面している町のような気がしてしまうが、リスボンの市街地はテージョ川の河口に面しているのである。
しかし、このテージョ川、河口であるので川幅も広く、大きな船などが行き来しているので、まるで海の湾のような気がしてしまうのであった。それは、世界史の中でリスボンやポルトガルの持つイメージによるものなのかも知れない。新世界に向けてヨーロッパが動きだしたとき、その先陣を切って世界のあちこちに飛び出していったポルトガルなのだから、リスボンといえば海に面した港町のようなイメージを私は持っていたのかもしれない。
さて、私たちはペンサオンからテージョ川に向かって歩き出した。フィゲイラ広場からロシオ広場へ戻り、そこからテージョ川へ向かう。ロシオ広場からテージョ川に面したコメルシオ広場までのこの地域を“バイシャ地区”と呼ぶらしい。“バイシャ”とは“低い土地”という意味なのだという。
リスボンといえば、両側に建物が立ち並んだ細い坂道を黄色のかわいい路面電車が走っている風景などで有名だが、長崎のように(?)坂道が多い町なのだ。それもそのはず、リスボンは7つの丘にまたがっているのだという。
その中で、“バイロ・アルト”という丘と“アルファマ”という2つの丘に囲まれた地区、それが低い土地である“バイシャ地区”なのである。ここはリスボンにしては珍しく平地で、商店街やレストランなどが碁盤目状に並んでいる賑やかな一帯なのだ。
この碁盤目状の町中に、ロシオ広場から南へ真っ直ぐとコメルシオ広場まで伸びている賑やかなアウグスタ通りを通って、コメルシオ広場まで行ってみることにした。
アウグスタ通りは歩行者天国で、道の両側にはブティックや銀行、カフェなどが立ち並んでいて、観光客や地元の人々で賑わっている通りなのだ。道の真ん中にはカフェのオープンテラスが設けてあったりして、ヨーロッパの町といった雰囲気を醸し出している。
私が行ったのは7月だったので、観光のトップシーズンと言って良いだろう。なのに、私が思ったよりも、この賑やかであるはずの通りも何となく穏やかで閑散とした印象をもったのであった。
普段、東京などの日本の大きな町を見慣れてしまったせいだろうか。首都と言えば、人があふれていて賑やかでがやがやしているところ、というイメージを持っていた私は、リスボンのこの繁華街が意外に静かでのんびりしているように感じた。
もちろん悪い意味ではない。首都であるのに、東京ほどごみごみしていなく、それほどがつがつしていない。しかも何百年か前は、あれほど精力的に世界に飛び出して行った国なので、もっと攻撃的な町や人々を想像していたのに、町も人ものんびりしているのだ。大都会が好きな人には物足りないかもしれないが、私はこの雰囲気、嫌いじゃないなって思った。
しかもリスボンの天気は、とても爽やかで、真夏の晴天なのに日陰に入ると涼しいくらい。これは真夏の旅行者にとって、とてもありがたい。アウグスタ通りのカフェでお茶をしながら、ゆっくりと散歩を楽しみ、コメルシオ広場まで歩いた(こういうのが私の旅の楽しみ^^)。
こうしてゆっくり町の様子を楽しみながら、コメルシオ広場に着いた。アウグスタ通りを抜けると、三方を大きな建物で囲まれたコメルシオ広場に出るのだが、正面はテージョ川が広がり、海のような大きなテージョ川を見ると、なんとなく潮の香りがするような気がする。だだっ広いコメルシオ広場と、海のようなテージョ川と夏の青い空が開放的な空間をつくっていた。
このコメルシオ広場からは、テージョ川対岸へ渡るフェリー乗り場もある。ぜひとも後で対岸にも渡ってみたいと思う。テージョ川から眺めるリスボンの町も、きっと素晴らしいものだろう。
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