17時頃にラーゴスの町に着き、宿に戻りベランダで昨日のようにボーっとしていた。するとベランダの下にあるレストランのお兄さんが私に向かって挨拶をしてきた。昨日の川平慈英似のお兄さんではなく、今日は黒人の若いお兄さんだった。笑顔の優しいお兄さんだったので、私も思わず挨拶を返した。
すると黒人のお兄さんがお店に入っていったと思ったら、急いだ様子で昨日の川平慈英似のお兄さんがお店から飛び出してきた。そして、「昨日の晩ずっと待っていたのに来なかったね」みたいなことを言われ、今日はぜひお店に遊びに来て欲しいという。そのお兄さんはちょっとかっこいい人だったので、悪い気はしなかった。
その後も私がベランダで涼んでいると、黒人のお兄さんと川平慈英は暇があるとお店の外に出てきて私に話し掛けるということを繰り返した。私も暇な旅行者だったので、地元の人の話し相手ができて(暇つぶしができて)楽しかった。
2人とも、ぜひお店に食事をしに来て欲しいという。でもそのレストランは、リゾート地にありがちな観光客向けのお店と言った感じで、これからまだまだモロッコ、スペインまで行かなければならない私は、なるべくお金を節約したいので躊躇していた。するとそれを聞いたお兄さんは、食事はしなくてもビールを飲みに来るだけで良いと言う。それならば・・・と思い、嫌がる相棒のMちゃんを無理矢理誘って夜お店に飲みに行くことにした(一人ではちょっと不安だったため)。
お兄さんたちはなるべく遅く来てほしいというので、買ってきた夕食のパンを部屋で食べ、一寝入りしたあと23時30分頃お店に出かけた。
お店の仕事が忙しいのにも関わらず、そのお兄さんたちは暇があると私たちのテーブルに来てくれ、ポルトガル語を教えてくれたり色々なことを教えてくれたりしてとてもフレンドリーであった。

しかも、お金がないと言った私をかわいそうに思ったのか、2杯目のビールは川平慈英のおごりであった^^(ラッキー♪)。かっこいいお兄さんだったので、これだけ親切に扱ってもらうと悪い気はしない私であった。こうして4人で盛り上がり、お兄さんたちの仕事が終わるのを待って、4人で近くのバルに遊びに行く約束までをしてしまうのであった。
こうして、前の日にはラーゴスのリゾート的な賑やかな夜の雰囲気になじめず、海岸に一人たたずんでいた私であったが、今夜はうって変わって地元のお兄さんたちとバルに繰り出す私(なんて変わり身の早い私)。あまり遠くまで行きたくないという私たちのために、お兄さんたちはホテルの近くにあるバルに連れて行ってくれた。
バルは、地元の人や観光客の若い人たちでものすごい賑わっていた。大音量の音楽は外までがんがん聞こえていた(こういうところはバルとは言わないのだろうか?)。ここでも川平慈英のお兄さんは私にビールをおごってくれた。相当気に入ってくれたらしい。
そこのお店は、地元のお兄さんが2人いてくれなかったら、絶対に入らないような若者向けのお店であった。もともと日本にいる時でもクラブなどに出入りしたことのない私。楽しい雰囲気は好きだが、派手で賑やかな場所はどうも苦手なのだ(六本木のサルサは別だけど♪)。イマイチ馴染みきれず、終始ビールを飲みながらお店やお店の人たちの見学といった形となってしまった。
相棒のMちゃんはというと、お酒もあまり飲めないし、そもそも英語もほとんどしゃべれないため、とてもつまらなそうな感じになってきた。早く帰って寝たいといった感じだ。私も異国の土地で、見知らぬ男の人と出かけているので、不安は取りきれなかった。いくら優しくても下心があって優しくしてくる男は、世界中いくらでもいるからだ。旅行を最後まで楽しむためには、女である限り用心するにこしたことはない。
こうして、ビールを一杯飲んだだけで、そそくさと退散することにした。ラーゴスの夜の町というのも思いがけず味わえたので十分であった。お兄さんたちも特にだだをこねるでもなく、私たちの言い分に納得してくれ、ホテルまで送ってくれたのであった。
さて、無事にホテルまで送り届けてもらい部屋に帰ろうとしたが、どうも川平慈英のお兄さんとはお互いまだ話したりないということで、ちょっとだけホテルの前で二人で話をすることにした。お互いポルトガルのこと、そして日本のことを話した。日本とポルトガルは何千�劼睥イ譴討い襪鵑世諭△覆匹箸舛腓辰叛擇覆修Δ墨辰紅燹�私もつられてなぜかちょっと切なくなってしまった。
私たちは明日違う町に出発すること、それとこれから約2週間かけてモロッコとスペインをまわり日本に帰ることなども話した。お兄さんは私たちがもうこの町を離れてしまうことをとても残念に思ってくれ、絶対にまた来年ラーゴスの町に来てくれと言う。電話番号も渡され、明日別の町に着いたら電話も欲しいという。こうして私たち2人は、別れを惜しみながらもラーゴスの夜の町で別れた。
結局ラーゴスを訪れてから何年もたつが、いまだ再びラーゴスを訪れる時間はなく(2005年にポルトガル再訪したにも関わらず)、お兄さんとの約束は果たされていない。何度か電話をしたり、手紙のやり取りもしたが、今ごろはもう私のことは忘れてしまったであろうか。ラーゴスでの美しい思い出である。

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