さて、こうして私たちは無事にスペインに入国することができた。しかし今日の目的地はこのアヤモンテではない。スペインのアンダルシア地方の中心都市であるセビーリャまで行くつもりなのだ。
アヤモンテからまずバスでウエルバという町まで行き、ウエルバでさらにバスを乗り換え、セビーリャまで行くのだ。入国の次はバス停探しである。
入国に関することで気をとられていた私は、バス停なんてすぐに見つかるだろうと思っており、まったく何も考えてもいなかった。入国も無事終わり、やれやれバス停に向かうかと思った矢先、バス停がどの方向にあるのかさっぱりわからないことに気づいたのであった。
何しろ、アヤモンテという町は小さな町らしく、私のガイドブックにはアヤモンテの情報がなかった。地図ももちろん持っていなかった。国境の町なので、長距離バスのバス停はすぐにわかるだろうとたかをくくっていたのであった。
しかし、いざ歩き出したらまったくもってどっちに歩いていいのかわからないことに気づいた。おまけに周りを歩いている人にバス停の場所を聞こうと思って話し掛けると、英語が通じないではないか!これはポルトガルとは大きな違いのように感じた。ポルトガルでは少なくとも日本よりは英語を話せる人が多く、田舎のお年寄りの方とか除けば何か聞きたい時は片言の英語が普通に通じたのである。
しかし、スペインではどうやらそれが通じないらしい。ポルトガルとは川を一本へだてたすぐの場所だったが、やはりスペインとポルトガルは違うらしい、その時初めてニ国間の違いというようなものを感じたのであった。
かなりの間その辺をウロウロし、たくさんの人に何度も話し掛けバス停の位置を聞きながら、やっとバスターミナルまでたどり着いた。どうなることかと思ったけど、とりあえず一山越えたというところだ。
しかし、一難さってまた一難。バスターミナルに着いたのはいいが、今度はどのバスに乗ったらいいのかさっぱりわからないのだ。インフォメーション・オフィスには誰もいない。バスの時刻表を見るが、時間と照らし合わせてみるが、時刻表通りに走っていないのだ。これではいったいどのバスに乗ったらいいのか困ってしまう。
しばらくの間、時刻表と自分の時計とを見比べたり、停まっているバスなどを見ているうちに、どうやら私たちの時計の時間が間違っていることに気づいた。そうなのである、ポルトガルとスペインの間には1時間の時差があり、そのことに気づかない私たちはポルトガル時間でバスの時刻表を見ていたのだから、時刻表とバスの発車時間が合わないわけであったのだ。
こうしてまた1つ問題を解決し、やっとウエルバ行きのバスを見つけ、乗り込むことができた。アヤモンテからウエルバまでは約1時間の旅である。バスに乗ってやっと一息つくことができた。
ウエルバに着き、ここでは順調にセビーリャ行きのバスに乗り換えることができた。ここからセビーリャまでは30分ちょっとである。
こうして私たちはポルトガルからスペインへの入国は簡単にできたものの、目的地であるセビーリャにたどり着く頃にはかなりの時間を要し、結局セビーリャに着いたのは夕方の5時頃であった。
移動に約1日かかってしまったが、無事に目的地であるセビーリャに着くことができた。まずはめでたし、めでたしである^^個人旅行だと、このようにすべての移動やそれに伴う責任も自分で負わなければならないが、やっぱりこれも貴重な経験である。これだけ苦労すると自分がたどってきたルートが頭の中に残るし、その時大変な思いをしても、結局あとになってみれば楽しかった思い出となるからである。
時間がない旅行では、時間のロスになってしまいもったいないかもしれないが、時間に余裕がある時は、やはり個人旅行のほうが面白い。そう思う私である。
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