ラーゴスには15時から16時くらいの間に着いたように思う。夏の陽射しはまだまだ明るく、リゾート地として有名なラーゴスは、たくさんの観光客で賑わっていた。人口1万人ちょっとの町だというので、とても小さい町を想像していたのだが、予想以上のたくさんの観光客と明るくて開放的な賑やかな町並みにちょっとびっくりしてしまった。世界的なリゾート地なだけあって、なんとなく洗練された雰囲気もあった。
バスから降りるとすぐに客引きのおじさんにつかまった。おじさんについていくと、ホテルは白くて小さくてかわいらしい建物で、きれいな部屋にシャワー・トイレつき、それにベランダまでついているところに案内してくれた。これで1泊2,500ポルトガル・エスクードだという。約1900円だ。やはり田舎に来たから、リゾート地と言えど物価が安いらしい。とても居心地のいい部屋だったので、すぐに決めてしまった。
荷物を置くと、すぐにラーゴスの町を散歩することにした。ラーゴスの町は、白くて小さな建物がちょこちょこと密集するように建っており、とてもかわいらしい町だ。リゾート地なだけあって、明るい雰囲気だし、夏だったので活気にあふれていて広場などにいるだけで楽しい気分になってくるようなところだった。広場でアイスなどを買って食べ、しばらく広場の人々を眺めた後、すぐ近くにある大西洋まで行ってみることにした。
港から少し歩くと、メイア・プライアというビーチが広がっている。そこまで歩いてみた。たくさんの海水浴客で賑わっていたが(日本の熱海や湘南ほど人は多くないが)、大西洋の海はとてもきれいな海で、ぜひとも泳ぎたくなるような海であった。
こんなこともあろうかと、今回の旅行には水着を持ってきていたが、あいにくこの時は宿に水着を置いてきてしまっていた。宿からこのビーチまでは、歩くとかなりの距離があったので、これから取りに行ってまた戻ってくるとだいぶ日が陰ってしまいそうだった。残念ながら海水浴は明日にすることにして、しばらく海を眺めることにした。
ここで日本人の女性に声をかけられた。ポルトガルに来てから、リスボンで一度マデイラ帰りの日本人に会って以来、日本人を見かけていなかったのでなんだかほっとするような気がした。夏休みだというのにほとんど日本人には会わないので、やはり日本人にとってポルトガルはマイナーな国なのだろう。
それにしても、こんなラーゴスみたいな田舎の小さな町のビーチで日本人に会うなんて珍しいなって思ったら、どうやらその人はドイツ在住でここにバケーションで来ていたらしい。やはりここはヨーロッパ人にとっては有名なリゾート地なのかもしれない。
しばらくその女性と話をしたあと、また町へ戻ることにした。町中にある小さなスーパーマーケットで買い物をし、宿に荷物を置きに帰ったあと、近くのレストランで夕食を食べた。
ここで初めて“サグレス・ビール”なるものを飲んだ。リスボンでは飲む機会がなかったので、何だか嬉しい。明日はいよいよこのサグレスに行くのだ!とはやる気持ちを抑えながら飲んだ。
夕食を食べたあと、部屋に戻りベランダの椅子に座り、潮風に吹かれながらゆっくりと日記を書いた。ベランダの下にはレストランがあり、ふと気づくとそこのお店のお兄さんがニコニコしながらこっちに挨拶をしてきた。いかにもラテン的な雰囲気を持つお兄さんで、顔はちょっと川平慈英に似ていた。私が挨拶すると、お兄さんは自分の名刺をベランダの下から私に差し出し、ぜひレストランに来てくれと熱烈なラブコールを送るのであった(いかにもラテンの人ってノリだった^^;)。結局この夜は彼のレストランに行くことは無かったが。
それにしても夜になっても私の宿の近くは賑やかである。白人のリゾート客たちは、本当に思いっきり夏を満喫しているなという感じがした。いったい彼らはいつ寝るのだろう、というくらいまだまだ夜はこれからだといった雰囲気。
こんな感じの町だったので、夜遅くても変な路地に入らなければそれほど危険そうではない。ビールが飲み足りなかったので、一人で散歩がてらビールを買いに、その辺をブラブラしてみることにした。
昼間行ったスーパーマーケットに行ってみたらもう閉まっていたので、港まで行ってみた。港の縁に座り、しばらく一人でボーっとしてしまった。このラーゴスという町は、とてもきれいで明るくてかわいらしい町なのだが、白人の観光客であふれていて、夜中まで賑やかな音楽やお酒に酔いしれており、楽しそうなのだが何だか私の居場所ではないような気がしてしまう。私の旅のスタイルが貧乏旅行だから、このようなリゾート地の雰囲気に馴染めないのだろうか。それとも私が東洋人だからなのだろうか・・・。
ラーゴスの町の雰囲気自体は嫌いではないのだが(いや、むしろ好きなほうだ)、いまいちこの町の風景に馴染みきれない私がいて、町の賑やかさが余計に私の異邦人としての気持ちを強くしているような気がした。
静かな港に座って、一人そんなことを考えて過ごした。しかし、ラーゴスの町は美しいことに変わりはないし、明日はいよいよ念願のサグレスだ!感傷に浸りながらも、旅の雰囲気を満喫する私であった。
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