今日はもうタンジェに帰る日だ。フェズにはたった1泊しかしなかったが、モロッコの古都をちょっとだけ味わえた気がする。
もちろん私が見てきたものなんて、フェズのほんの一部だ。見たとまでも言えないものかもしれない。でも、私はこれからまだまだスペインのアンダルシア地方を見ながらマドリッドまで進むという目的がある。後ろ髪を引かれる思いがしたが、予定通り今日フェズの町を発つことにした。
モロッコにはフェズだけでなく、まだまだ見たい町がある。マラケシュやカサブランカ、もっと砂漠のほうの町・・・。想像しただけでエキゾチックなイメージがわき上がってくる国だ。また何年かしたらゆっくりモロッコを訪れたい、そう思いながらフェズの町をあとにすることにした。
帰りもフェズの町から長距離バスで、タンジェの町に帰るつもりだ。11時発のバスに乗るため、朝早く起きて帰り支度を始めた。朝起きてみてわかったのだが、どうやら今日は朝からお腹の調子が悪い。トイレに行ったら下痢になっていたのだ。でも、下痢以外はお腹が痛いなどの自覚症状がなかったので、とりあえず日本から持ってきていた下痢止めを飲み、そのまま出発することにした(バスの中でもよおしたら嫌だからね)。
ところが、ホテルからバス停に歩いている途中、私の具合はどんどん悪くなっていった。いったいどうしたというのだ?!あれほど今までは胃腸に自信があった私なのに・・・。“私らしくないぞっ!頑張れ!!”と自分を叱咤激励するが、歩けば歩くほど体力を消耗するのか、はたまた運動にともない血液が全身にまわり、胃腸の血液がとられますます具合が悪くなるのか、私の具合は悪くなる一方だった。
やっとの思いでバス停にたどり着く。バスのチケットを買ったり、荷物をトランクに預けたりしたけど、その時はもう意識は朦朧としているほど私の体力は弱っており、最悪な状態だった。この手続きの間にも、下痢と嘔吐のため、何度もトイレに行く私。本当にヤバイ・・・。どんどん体力が失われていく・・・。
幸いなことに、早くバス停に来たため手続きが終わった後も出発まで時間があったので、バス停で休むことにした。相棒のMちゃんは私を心配して、食べやすそうな果物やミネラルウオーターを買ってきてくれた。
この時ばかりは、本当に一人旅でなくて良かったと心から感謝。意識は朦朧としていて周りのことに注意する余裕もないし、このように体が弱っている時というのは、人間精神的にもかなり弱ってくるものなのだ。いつもの強気な私はどこへやら。体も心もふらふら状態で、Mちゃんに頼りっぱなしなのであった。
何か食べないと体力が持たないと思い、やっとの思いでバナナを1本食べる。そしてバスは予定よりも30分遅れて11時30分にフェズの町を出発した。
そして実は私の試練はここからが本番だった。泣きっ面に蜂とはまさにこのこと。私の体が弱っていることに追い討ちをかけるように、このくそ暑いモロッコの真夏の中を走るこの長距離バスは、何と冷房が壊れていたのだ!!バスの中は地獄のような暑さであったのだ・・・。これで7時間も耐えられるのだろうか・・・。不安は極限状態になっていった。
マタニティ日記 |
看護師転職記 | 保健師学校の思い出 | 看護師のお仕事! |
看護師のお悩み相談室 |
プラハ旅行記 | イタリア旅行記 | ポルトガル旅行記 |
ギリシャ旅行記 | 南欧・モロッコ旅行記 | みんなの旅行記 |
福岡旅行記 | 長野旅行記 | 那須・鬼怒川旅行記 |
子連れ家族旅行記(国内編) |
読書・食べ歩き日記 |
旅行大好き・たび猫!ホーム |
カンボジア&タイ旅行記 |
このサイトはリンクフリーです。好きなページにリンクを張って頂ければと思います。
たび猫の南欧・モロッコ旅行記